低用量のピルについて
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こんなことでお悩みではありませんか?
- 望まない妊娠を確実に防ぎたい
- パートナーがきちんと避妊してくれない
- コンドームだけだと妊娠しないか不安
- つらい生理痛を何とかしたい
- 生理前のイライラから解放されたい
- 生理周期を安定させたい
- 肌荒れやニキビなどの肌トラブルを改善したい
- 更年期障害の症状で困っている
- 卵巣がんや子宮体がんなどの婦人科疾患を予防したい
など
このようなお悩みは定期的なピルの服用で解消させることが可能です。ピルをお求めの方は神戸市のたなべ産婦人科までお気軽にご連絡ください。
低用量(OC)ピルとは?
正しく服用すればほぼ確実に避妊できます
低用量ピル(OC:Oral Contraceptives)とは、「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」という2種類の女性ホルモンが含まれている経口避妊薬です。現在、ピルは女性が主体的に行える唯一の避妊方法とされていて、正しく服用すればほぼ確実に避妊することができます。
「ピル+コンドーム」で確実な避妊を
ピルの服用以外にも、ポピュラーな避妊方法としてコンドームの使用がありますが、コンドームだけだと性行為の途中に破れたり、外れたりして失敗する可能性があります。実際、コンドームを正しく使用できていなかったため、望まない妊娠でお悩みになる方がおられます。「今は妊娠を望まない」ということでしたら、コンドームだけでなく、併せてピルも服用されることをおすすめします。
避妊だけではないピルの効果
ピルの効果は望まない妊娠を防ぐことだけではありません。定期的に服用することで生理に関わるお悩み、お肌のお悩み、更年期障害、骨粗しょう症、婦人科疾患などに対しても効果を発揮します。ピルの服用がポピュラーな欧米ではかねてからそうだったのですが、現在、日本でもピルの避妊以外の副効果が注目されていて、生理痛の緩和や生理周期の調整、肌荒れの解消などを目的にピルを服用される女性が増えています。
(※ピルの副効果について詳しくはこちら→「お悩み別(ピルの副効果)」)
ピルの効果は?
望まない妊娠を確実に防ぐ
様々な避妊方法の中でも特に確実性が高いのがピルの服用で、正しく服用することで99%以上の確率で望まない妊娠が防げるとされています。
生理に関わるお悩みを解消
定期的にピルを服用することで、生理痛の緩和、生理不順の改善、月経前症候群(PMS)の軽減、月経量の減少など、生理に関わる様々なお悩みに対して効果が期待できます。
生理日をコントロール
入学試験、出張、旅行など、「この日に生理になるのは避けたい」という場合があるかと思いますが、ピルを服用することで生理日を遅らせたり、早めたりすることができるようになります。(※生理日のコントロールについて詳しくはこちら→リンク「7.月経移動(生理日をずらしたい)」)
肌トラブルを改善
長期にわたってピルを服用することで、各種ホルモンのバランスが整い、肌荒れやニキビなどの肌トラブルの改善に繋がる場合があります。
更年期障害のつらい症状を軽減
45~55歳までの期間を更年期と言いますが、この時期には女性ホルモンのバランスが崩れることで様々なつらい症状が現れるようになります。ピルを服用することで女性ホルモンのバランスを調整して、更年期障害の症状を軽減させることが可能となります。
婦人科疾患を予防
長期にわたってピルを服用することで、卵巣がんや子宮体がんなどの予防効果が期待できるとされています。
ピルの種類は?
エストロゲンの量によって分類されます
ピルは1錠に含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン)の量によって「高用量」「中用量」「低用量」「超低用量」に分けられます。
- 高用量…ピル1錠中に含まれるエストロゲンの量が50μg以上
- 中用量…ピル1錠中に含まれるエストロゲンの量が50μg
- 低用量…ピル1錠中に含まれるエストロゲンの量が50μg以下(30~35μg)
- 超低用量…ピル1錠中に含まれるエストロゲンの量が30μg以下
現在、経口避妊薬として使用されているピルは低用量ピルで、これは女性ホルモンの配合比率によりさらに「1相性」「2相性」「3相性」に分けられます。
- 1相性…1シート中のピルに含まれるホルモン成分が全部同じタイプ
- 2相性…1シート中のピルに含まれるホルモン成分が後半増加するなど、2段階に変化するタイプ
- 3相性…1シート中のピルに含まれるホルモン成分が、自然なホルモンバランスの変化に近くなるように、3段階に変化するタイプ
アフターピル(緊急避妊)
アフターピルとは、避妊せずに性行為したり、避妊に失敗したりして望まない妊娠をした可能性がある時に、性行為から72時間以内に服用して妊娠を防ぐ方法です。ただしこれは緊急の場合の避妊方法で、100%避妊できるというものではなく、あくまで妊娠する確率を低下させられるというものですので、確実に避妊されたいということでしたらピルを服用されることをおすすめします。(※アフターピルについて詳しくはこちら→「アフターピル」)
避妊リング(ノバT380)
様々な事情によりピルの服用が難しい方のために、当院では避妊リング(ノバT380)をご用意しております。これは子宮内に装着させる小さな避妊用具で、受精卵の着床を防ぐことで避妊が可能となります。また避妊効果を高めるために、薬剤(黄体ホルモン)が付加されています。一度装着させれば、4~5年程度は交換なしでそのままお使いいただけます。出産経験の有無に関わらずどなたでも使用可能で、取り外せば再び妊娠できるようになります。長期的に考えるとピルよりも費用が抑えられ、何らかの要因によりピルが服用できないが、きちんと避妊したい方などにおすすめです。
ピルの服用方法は?
ピルには21錠タイプと28錠タイプがあり、28錠タイプには7錠の偽薬(プラセボ錠)が付いています。21錠・28錠ともに実薬は21錠で、28錠タイプでは7錠のプラセボ錠を服用する期間が休薬期間となります。患者様のご希望などに応じて最適なタイプをご案内させていただきます。
ピルの服用方法
21錠タイプ
生理が始まった日から毎日決まった時間に1錠・21日間服用します。その後、7日間服用を休止します。この間に生理のような出血があります。7日間の休薬期間が終わったら、新しいシートの服用を開始します。
28錠タイプ
生理が始まった日から毎日決まった時間に1錠・28日間服用します。飲み忘れを防ぐために、最後の7錠は偽薬(プラセボ錠)となっています。プラセボ錠を服用する期間が休薬期間となります。休薬期間中に生理のような出血があります。7日間の休薬期間が終わったら、新しいシートの服用を開始します。
服用するタイミング
ピルを服用する時間帯は必ずしも同じではいけないというわけではありませんが、毎日、違った時間に服用すると飲み忘れに繋がりますので、あらかじめ服用する時間を決めておくことをおすすめします。
ピルを飲み忘れた時には
1錠飲み忘れた
飲み忘れに気づいた時点ですぐに1錠服用し、その日も通常通り1錠服用してください。飲み忘れた日だけ1日2錠服用していただくことになります。
2錠以上飲み忘れた
飲み忘れた錠剤の数、また何番目の錠剤を飲み忘れたかによって適切な対応は異なります。1日2錠ずつ服用して本来の日付に追いつくという方法もあれば、飲み忘れに気づいた時点で服用を中断して、次の生理開始日を待って新しいシートを服用し始めるという方法もあります(服用中止中の妊娠にご注意ください)。患者様お一人おひとりに合わせて適切な対応方法をお伝えさせていただきますので、2錠以上飲み忘れた場合には一度当院へご相談ください。
偽薬(プラセボ錠)を飲み忘れた
偽薬(プラセボ錠)を飲み忘れても問題はありませんので、飲んだものとみなし、そのまま服用を続けてください。
ピルの副作用は?
基本的には安心・安全なお薬です
ピルには大きな副作用はなく、基本的には安心・安全なお薬だと言えますが、患者様によっては次のような副作用が現れる場合があります。
ピルの副作用
- 頭痛
- 吐き気
- 不正出血
- アレルギー反応
など
ほとんどの場合、これらの副作用は服用を続けていくうちになくなっていきますが、副作用が続くようでしたらお早めに当院へご連絡ください。
血栓症のリスクが高まる場合があります
ピルの副作用としてご注意いただきたいのが、血栓症のリスクについてです。高血圧の方や、お煙草を吸われる方などはピルの服用により血栓症のリスクが高まることがあります。そのため当院では、血液検査を実施して安全にピルが服用できるかどうかを確認するようにしています。
「妊娠しづらくなる」「がんのリスクが高まる」ということはありません
ピルを服用し続けると妊娠しづらくなる、また子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)や乳がんのリスクが高まるという話を聞いたことがある方もおられるかもしれませんが、そうしたことはありません。ピルの服用を中止すれば以前と同じように生理は来ますし、妊娠も可能です。がんのリスクが高まるということもありません。世間の流布されている誤った情報に惑わされることなく、安心してご使用いただければと思います。